萩尾望都 - ポーの一族
Submitted by ちゅん
7月
5
2013
貴方が最も影響を受けた本を一つ挙げよと言われたら、私はこの「ポーの一族」を挙げる。
それぐらい、私はこの作品から影響を受けた。
人に混じって生きる吸血鬼が、何を思い、何を考え、どのように生きるのか。
秘密は隠し守らねばならない。
でなければ殺される。
永遠の命も、僅かの油断で消える。
人の心を持つがゆえに、捕食者とも成りきれず、人とは異なるがゆえに、常に人とは距離を保たねばならない。
そこにあるのは、永遠の孤独である。
この本に出会ったのは、私がまだ少年だった頃だった。
これに出合ったことで、マンガは娯楽ではなく作品となった。
未だに私は、この作品の次なるエピソードを心待ちにしている。
リリース:
1972年