徳永英明 - 壊れかけのRadio
♪何も聞こえない 何も聞かせてくれない
♪僕の身体が昔より 大人になったからなのか
徳永の10枚目のシングルで、彼の代表曲の一つ。
間違いなくこの曲は名曲である。
作詞作曲は徳永英明であり、この一曲だけを見ても、彼が素晴らしいシンガーソングライターであることは明白だ。
けれど、何故か、私はこれまで、徳永英明を真剣に聴いたことが無い。
いや、一度は真剣に聴いてみようと、CDを買ったこともあるのだが、結局真剣には聴けなかったのだ。
「何故か」と書いたが、おそらく、理由は2つある。
まず声だ。
彼の舌足らずな歌い方。
その子供じみた声が、どうしても私には馴染めない。
そして彼の立ち位置だ。
私には彼の立ち位置が、音楽業界なのか、歌謡界なのか、判断が付かない。
どうも芸能界の匂いを強く感じてしまう。
私はロックもフォークもポップスも好きだが、何故か昔から、歌謡曲には違和感を感じてしまう。
音楽を作って食っている人を尊敬する一方で、いわゆる歌手や芸能人には、大抵、抵抗を感じてしまう。
これは私にも説明しがたい、また理解しがたい壁なのだ。
これは徳永だけの話ではない。
サザンオールスターズも、CHAGE and ASKAも、B'zも、そこそこ好きな曲もあるにも関わらず、どうしても芸能界臭さを感じてしまい、距離を置いてしまう。
私のこの感覚は、徳永にとっては理不尽だろう。
彼は素晴らしい曲を書き、それを歌っている。
その素晴らしさは私も理解している。
これは間違いなく素晴らしい曲である。
けれど、どこか微かに感じる、アイドルソングのような香りが、私には乗り越えられない壁なのだ。
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