丸山圭子 - どうぞこのまま
♪この確かな 時間だけが
♪今の二人に 与えられた
♪唯一の 証(あか)しなのです
彼女の歌から伝わってくるセックスの香りにドキマギしていた時期がある。
この曲では「どうぞこのまま」の繰り返しがとても思わせぶりだった。
「どうぞこのまま」のリフレインには「どうぞやまないで」と続くのだが、その「やまないで」の対象は、雨であると同時に、恋でもあり、抱擁でもあることは明らかだった。
しかも歌詞に登場する恋は、限定された時間のみに存在する「ばかげたあこがれ」であり「気まぐれな恋」なのだ。
「ふれあうことの喜び」「あなたのぬくもり」など、セックスを想像させるキーワードが並ぶこの歌を、丸山は22歳の時に出している。
彼女は1972年、ニッポン放送主催の歌コンテストで優勝し、同年、18歳でデビューした。
だがその後、ピピ&コットに参加し、ソロ活動は一旦休止する。
ピピ&コット解散後、ソロとして再デビューしたのが「黄昏めもりい」というアルバムで、このアルバムから「ひとり寝のララバイ」と「どうぞこのまま」がそれぞれシングルカットされ、ヒットした。
今の感覚で聴くと、更に昔のムード歌謡の流れにも思える内容なのだが、当時は学生運動やヒッピー・ムーブメントの影響が未だ大きく残っており、自由なセックスが平和と新しい時代を作るという考え方が若者に広がっていた。
そして当時はAIDSも未だ無かった。
恋愛関係にあれば、同棲しセックスもするという考えが、年長者には眉を顰められながらも広がっていった時代だった。
今となっては不思議なくらいだが、60年代までは、婚前のセックスは許されないものだったのだ。
そういう時代だったからこそ、この歌やかぐや姫の一連の歌は、新しい時代の学生の恋愛歌となった。
自由な恋と自由なセックス。
その新しい時代の女性像を、彼女は歌にしたのだ。
コメント
(件名なし)
上の動画が非公開になっているので、差し替えとして。
上の動画が非公開になっているので、差し替えとして。
(件名なし)