5pb./ニトロプラス - STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)

9月 21 2015

もう随分、新しいゲームには触っていなかったのだけど。
ちょっと勘弁してくれよと言いたくなるような厨二病の主人公が、いつの間にか共感できる相手になってしまった。

おそらくは私が、秋葉原という場所に、未だに思い入れを抱いているからだ。

今月、更新がほとんど止まっていたのは、実はこれに嵌っていたからだ。
人に勧められて、ちょっと面倒臭いな、なんて思いながらもやってみたら、結構真剣に物語に入り込んじゃったんだよ。

実は結構有名なゲームソフトだったというのは、とりあえず一度シナリオをクリアしてから知ったことで、最初はこのゲームのタイトルすら、知らなかった。

味はあるけれど、上手いんだか下手なんだか、よく分からない絵だし、やたら主人公が高笑いするから、最初はちょっとゲンナリしてた。
でも、秋葉原という舞台や、タイムマシン理論の話とか、そういうのは元々守備範囲だから、秋葉原ラジオデパートの懐かしさとSFの匂いが、読み進める動力になった。

原理も分からないまま、たまたま作ってしまった、電子メールを過去に飛ばせる機械。
これの実験が、いつの間にか悲劇の未来に結びついてしまう。
悲劇を起こさないためには、何をしたらいいのか。

これがこのゲームのプロットだ。

主人公は性格的にかなり問題のある奴なんだけど、この悲劇を止めることだけは、必死になって、もがき続ける。
その必死さに、真剣さに、半ば呆れていた私も、いつの間にか共感していった。

主人公をはじめ、登場人物たちは、最初の印象では、結構薄っぺらい。
まぁ、ゲームなんだから、こんなもんだろう。
けれど、ストーリーが進むに連れて、彼らが愛しくなってくる。
キャラクターとキャラクターとの結びつきが、次第に深くなっていくからだ。

私は電器街である秋葉原が大好きだった。
私が最も秋葉原に親しんでいた時期、秋葉原は無線とオーディオと家電の街だった。
当初はポケコンやマイコンと呼ばれていたものが、パソコンになり、DOS/Vマシンになり、ますます私は秋葉原と親しくなった。
マニアの店、パーツ屋、ジャンクショップ、訳の分からない店。
そういうもの全てが楽しかった。

ただ、パソコンショップにほとんど裸体の少女の絵が並び始めると、人を案内するのは恥ずかしい街だなと感じるようになってきた。
メイド喫茶とか、そういう風俗っぽいものがアキバの顔みたいになってきて、その頃から、私は秋葉原にはあまり行かなくなった。

最近の秋葉原は、正直言って、もうあまり分からない。
けれど、このゲームの中にある秋葉原は、懐かしい匂いがした。

私よりも確実に若い人たちの秋葉原が描かれているのだけど、そこには私の知っている秋葉原の匂いも確かにあって、それが余計に、物語にリアリティを与えてくれていた。

このゲームはマルチエンディングで、私は未だ「最小限の悲劇だけは回避できたエンディング」しか観ていない。
時間があるとき、また少しづつ進めてみようと思っている。

リリース: 
2009年

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