SHEENA & THE ROKKETS - レモンティ

7月 15 2013

しぼって 僕のレモンを
あなたの 好きなだけ

思わせぶりな歌詞がなかなかいやらしく、ガッツのあるギターのリフが心地よい名曲。

元サンハウスのギタリスト鮎川誠が妻・シーナと作った、日本屈指のロックバンド「SHEENA & THE ROKKETS」の代表曲である。

だが、少々悩ましい問題を含んだ曲でもある。

実はこの曲、パクリである可能性が高い。
歌詞は確かにオリジナルだが、クレジットでは鮎川の作曲編曲ということになっているにも関わらず、R&Rの名曲「Train Kept A Rollin'」とやたら似ているのだ。

大元のオリジナルは、Tiny Bradshawの1951年の曲。
ただし、これと聞き比べても、あまり似ているとは思えない。
しかし、これを下敷きにしたヤードバース版やエアロスミス版の「Train Kept A Rollin'」は、レモンティそっくりである。

レモンティは鮎川がサンハウスの頃からやっていた曲なので、エアロスミス版をパクッた可能性はまず無いが、ヤードバース版からいただいた可能性は高そうだ。
当時のとんがったギター小僧がヤードバースを聴いていなかったとも、あまり思えない。

ただ、英語と日本語では音節が異なるから、「メロディーは違う」と言えなくはない。
編曲もR&Rのパターンでもあるし、たまたま似た可能性はゼロではないだろう。

おそらく鮎川は確信犯だが、こうした確信犯なところも含めて、これが当時のロックというものだったのだと思う。

リリース: 
1979年

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