M - That's The Way The Money Goes
1970年代末、最もおしゃれで、最も軽薄だった音楽の一つ。
ジャンル的にはシンセ・ポップだが、ニューウェーブと捉える向きもあるようだ。
軽快なダンス・ミュージックを、コンピューターとシンセで組み立てた、ごく初期の成功者である。
バンドの中心人物はRobin Scott。
彼は学生時代からラジオやTVの音楽を作っていた人で、最初のアルバムは個人名義で1969年にリリースしている。
その後、ロッキーホラーショーに関わったり、様々な形で音楽業界で活動していたらしいが、私も詳しいことは知らない。
Mを結成したのは1978年で、バンドの編成はキーボードとベースとコンピューター・プログラマー(とボーカルとコーラスとホーン)だった。
コンピューターを前面に出したバンドとしては、YMOよりも僅かに先行していた。
未だMIDIも無い時代であり、DTMという概念すら無かった。
今ではパソコンで簡単に作れるループ・サウンドも、当時は未知のサウンドだった。
ちなみに、ボーカルはRobinで、コーラスは彼の奥さんである。
彼はギターも弾けるが、Mではほとんど使っていない。
最初のシングルはさほど当たらなかったが、翌年の1979年に出した2つ目のシングル「Pop Muzik」はイギリスで2位、アメリカで1位に。
更にアルバム「New York London Paris Munich」も、ビルボード79位に。
「That's The Way The Money Goes」もこのアルバムからシングルカットした曲で、アメリカでは奮わなかったが、イギリスでは45位になった。
その後Robin Scottは坂本龍一やYMOともコラボしており、未だ現役で活動中のご様子。
私は実は、このビデオは、昨日、初めて観た。
軽薄な感じがビデオだと更に濃厚で、(私から見る限り)少々痛いものがある。
だが、この曲が当時ラジオで流れたときは、本当に、ものすご~く新鮮だったのだ。
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That's The Way The Money Goes
That's The Way The Money Goes
Pop Muzik
Pop Muzik