Andreas Vollenweider - Belladonna

9月 26 2013

ベラドンナと名付けられた曲。
落ち着いた美しい音の調べから始まり、愛らしい予感を感じさせつつ、次第に情熱的な音に変わっていく。
そしていつしか荒涼の地に足を踏み入れたかのようにリズムが消えていく。

ベラドンナは日光に弱いナス科の草木で、甘い実を付けるが、猛毒でも知られる。
イタリア語では「美女」を意味する。
中世において、暗殺のための毒薬としても使われたが、女性が瞳孔を散瞳させる点眼薬としても使われてきたからだ。

フォーレンヴァイダーはスイスの音楽家で、作曲家であり、エレクトリック・ハープ奏者。
ワールドミュージックからクラシックまで、幅広いジャンルで楽曲を提供している。

実は私は、最初彼のCDを聴いたとき、それがハープの音色だとは、全く分かっていなかった。
キーボードなのか、弦なのか、とにかく草原の風を思わせる独特のサウンドの心地よさにはまり、ハープシコード系の鍵盤楽器なのかななどと、ただ漠然と思っていた。
それなりに近い予想でもあったものの、まさかあのハープでこんなリズミカルな音楽を奏でているとは思わなかったのだ。

彼の音楽は一応ニューエイジに分類されるが、ビルボードチャートでクラシック、ジャズ、ポップス、クロスオーバーの4部門で同時に11週間以上1位の座にあったこともあるそうだから、特定のジャンルのカラーだけで彼を評価するのは難しい。

この曲は、彼の3枚目のアルバム「Caverna Magica(...Under The Tree - In The Cave...)」に収められている。

私はかつて、このジャケット・デザインに魅せられて、彼の音楽に出会った。
幻想的でワールドワイドな彼のサウンドに、とても合ったデザインだと思う。

リリース: 
1983年

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