須藤真澄 - AQUARIUM

7月 7 2013

子供だけが見ることができる、不思議な、人ともモノともつかない者たち。
霊、精霊、魂、みたいなもの。
こういう世界を、彼女は優しく肯定的に描く。

金魚がおじいちゃんに見えて、おじいちゃんの金魚と話ができて、水族館の魚達とも話が出来て。

もしかしたら幼児の頃にしか持っていなかったであろうこの感覚を、主人公の女の子は今も抱えている。

魚とお話が出来る少女。
そして、その感覚を少しだけ共有し、理解してくれる叔母。
水族館に足繁く通うようになり、魚達との交流や金魚のおじいちゃんとの対話の中で、少しずつ少女は大人になっていく。

もしかしたら優しすぎる世界かもしれない。
もしかしたら、少々痛い感覚なのかもしれない。
でも、純粋であることとは、おそらく痛いものなのだ。

その痛さは、切なさでもあるのだろうと思う。

リリース: 
1992年

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