山本マサユキ - ガタピシ車でいこう!!
かなり特殊な車の選び方がある。
ポンコツ寸前、もしくは既にポンコツの車を買い、あるいは拾い、修理しながら乗るのだ。
もちろん、ポンコツでも希少車だからこそである。
中にはタダ同然で貰ってきて、修理した上で高く売り付ける人もいるが、それはまた別。
この漫画で紹介されているのは、修理が好き、手間をかけるのが好き、結果的に高く付いても見境い無く「好きな車を見つけたら、どんなにボロでも買ってきて、修理せずにはいられない」というような連中だ。
完全に趣味の世界であり、普通の人には何が面白いのか、見当も付かないかもしれない。
けれど、読んでみると、実に楽しい世界だと分かる。
まずは、珍しい車だからこその面白さ。
どこにでもある車じゃないから、それだけで楽しい。
手間暇かけて治っていくことの達成感。
エンジンもかからなかった車が生き返れば、そりゃ嬉しい。
ボロい車ならではの、貴重な体験。
走行中にドアが飛んでいった、床が抜けたは、酒の席では英雄である。
そして、そういう仲間ならではの連帯感。
苦労を重ね、人から後ろ指を指されても、共感できる仲間さえいれば、それで全てが報われる。
いやまあ、仲間になりたいとまでは思わないにしても、こういう話、私は好きである。
私としては、正直言って、車が年中故障とか、そんなの嫌です、はい。
でも、先日古いバイクを買ってきまして、マフラー交換したり、外装の割れを治したり…。
いやいや、車までは決して手を出しませんよ。私は。