佐藤明機 - 楽園通信社綺談

8月 13 2013

まぁ、オタクな漫画ではある。
けれど、この都市ヘブンの形、機動艇や飛行船、高架機関車のデザインは、物凄く凝っていて、面白い。
こうしたユニークなガジェットが満載されたSFファンタジーとして、この作品は十分に注目に値する。

実のところ、初出が1992年だから、これも既に、20年以上前の作品なのだ。

当時ホビージャパンから出ていた「コミックマスター」というマイナーな漫画誌に掲載された。
1997年にホビージャパンで単行本にまとめられ、2006年にコスミック出版で再度まとめなおされた。
どちらも今は古本でしか入手できないが、入手が困難というほどではない。

物語はもちろんそれなりに作られているが、この作品は、どちらかというと、このユニークな世界観を楽しむものだろう。
「綺談」の名のとおり、少々不思議な、煙にまかれたような話で、その煙から見える不思議なパノラマのような世界観こそが、この漫画の主役である。

こういう現実感の無い物語は、読者を選ぶ。
登場するキャラクターは、クセは少なく可愛いものの、やはりオタっぽいので、誰にでもお勧めできる漫画ではない。

けれど、はまる人には、とんでもなく素晴らしい本だろうと思う。

リリース: 
1992年

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