上田正樹と有山淳司 - 大阪へ出て来てから

7月 12 2013

大阪へ出て来てからもう1年
どぎつい大阪弁にも慣れたけど

大阪独特の猥雑さや情緒をこれほどダイレクトに伝えてくれる曲を、アルバムを、私は他に知らない。

上田正樹と有山淳司は共に「サウス・トゥ・サウス」のメンバーであり、その「上田正樹とサウス・トゥ・サウス」のレコードデビューの前に出したアルバムが「ぼちぼちいこか」。
その1曲目がこの曲である。

当時、「サウス・トゥ・サウス」のライブは2部編成で、第1部は2人がメインのアコースティックセット、第2部はメンバー全員によるR&Bだった。
その第1部をまとめたアルバムなのである。

この当時、東京はニューミュージックが流行(はやり)始めていたが、関西はソウルやブルースに溢れ、ニューミュージックはむしろ「人間味が無い」と嫌われていた。
そんな大阪で最も支持されていたバンドの一つが「サウス・トゥ・サウス」だった。

上田正樹のかすれた声が、実に雰囲気があっていい。
そして有山淳司のラグタイムギターが絶品である。
(中西康晴のホンキートンクピアノも素晴らしい。)

二人のボーカルが交差するとき、独特の間が出来る。
ハーモニーとか、そういう音楽的なものではなく、もっと泥臭い、絆や信頼関係みたいなもの。
心臓が熱くなる瞬間。
それがこのバンドの肝だった。

リリース: 
1975年

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