ダウンタウン・ブギヴギ・バンド - 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ

7月 10 2013

もしかしたら、和製ラップの先祖みたいな位置付けも出来るのかもしれない。
いや、違うか。
ラップ側から叱られそうだ。
けれど、メロディーに乗り難い日本語に、いかに物語を語らせるかという、とてもユニークなアプローチではあった。

発売当初は「カッコマン・ブギ」のB面だったが、最終的にはオリコン1位に。
紅白にも出場している。
その後歌謡曲界に君臨する、阿木燿子・宇崎竜童夫妻、作詞作曲コンビのデビュー作でもある。

この曲は、ヨーコを探している男が、あちこちでヨーコの話を聞きだしていく、という設定で作られている。
それによって、少しずつヨーコの性格や生活が浮かび上がってくる。

そして、それぞれの証言の後、必ず証言者から尋ねられるのだ。
「あんた、あの娘のなんなのさ」
追っている男も謎だ。

ミステリーじみた設定と、ヨーコが関わっていたらしい水商売の退廃的な雰囲気。
それが、淡々と続くロックのリズムと、ヨコハマ・ヨコスカという地名と相まって、それまでの音楽には無い、独特の空気感をかもし出していた。

この曲が当時の日本の音楽界に与えた衝撃は、おそらく昨今の若者には予想が付かないだろうと思う。

ちなみに宇崎氏はどこかで、「トーキングブルースからヒントを得た」と語ったことがあるらしい。
ラップの先祖の一つではある。

リリース: 
1975年

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