ゲルニカ - スケエテヰング・リンク

9月 6 2013

氷の祭典 スケーティング・リンク
銀盤の上を 少女達が滑る

戸川純、上野耕路、太田螢一の3人からなる「ゲルニカ」は、今考えても異様なバンドだった。

演奏は上野のピアノとシーケンサーのみで、その上野は始終無表情。
ボーカルの戸川はほとんど一人で演劇のノリだ。
太田はステージには顔も出さない。

だが、その音楽性は独創性に溢れていた。
サウンド的には、一般にはテクノとされるが、むしろポスト・テクノと言うべきだろう。
そして同時に、戦前の歌謡の再解釈でもあった。
とにかくこんなサウンドは、他のどこにも存在しなかった。

3人の役割分担は明確だった。
ボーカルは戸川、上野は作曲と編曲と演奏、太田は作詞と美術(ポスター、アルバムアート、ステージデザイン、衣装)を担当した。
バンドの基本コンセプトは、戸川と上野によって作られたが、その世界観はむしろ太田が具象化した。

1982年に細野晴臣が主宰するレーベル「YEN」からアルバム「改造への躍動」をリリース。
この曲はその中の1曲。
上野のデモテープの完成度は非常に高く、細野がプロデューサーとして手を加える必要は、ほぼ無かったらしい。
その後一旦解散するが、数年後に再開し、2枚のアルバムを出した後、また活動を休止している。

私は彼らの生のライブを観ていない。
それが今でも悔やまれる。

リリース: 
1982年

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