グレープ - ほおずき

7月 21 2013

いくつかの水たまりを残して
梅雨が駆け抜けてしまえば

さだまさしは物語を作ることが大変巧い。
そして物語の中で、鮮明な美しい絵を必ず描く。

精霊流し、ほおずき、無縁坂、縁切寺と、グレープ時代のヒット曲は、いずれもそうだ。
美しく、情緒豊かな絵が浮かび、切なく、思い出を語る言葉が響く。
だから、聴くものに強い印象を残す。

しかし、かなりの成功を収めながらも、グレープ時代の彼らは辛かったらしい。

実は、さだも吉田も、本音では、もっと明るい曲を、それもできれば、ロックをやりたかったという。
グレープを結成したときも、まずは2人で組み、そのうちバンドの形を整えるつもりだった。

しかし、二人のまま活動を開始してしまう。
2枚目に出した「精霊流し」が東海ラジオの深夜番組で取り上げられ、大ヒットとなる。

ヒットになったのは嬉しいが、その後明るめの曲は受けず、暗い曲ばかりが当たった。
あいつらは暗いと、ファンからさえも言われた。
さだは遂に、「精霊流し、無縁坂、縁切寺ときたらあとは墓場しかない」と解散を決意する。

リリース: 
1975年

コメント

ユーザー ちゅん の写真


enlightened私も好き♪/嫌い」への投票は、ユーザー登録なしでもできるようになっています。
ただし、トップページのように、本文の一部しか表示されていない場所では投票できません。
タイトルもしくは「この続きを読む」をクリックして、全文を表示させてから投票してください。
投票は、実際に視聴したことのある作品に対してのみ行うようにしてください。
ユーザー登録なしでの投票は、通常、約24時間後に反映されます。