かぐや姫 - あの人の手紙

9月 21 2013

泳ぐ魚の群に 石を投げてみた
逃げる魚達には 何の罪があるの

かぐや姫と言うと、大学生の恋愛の歌というイメージが強い。
だが彼らは、ここでは戦争の悲哀を描いており、その物語としての完成度は非常に高い。

かぐや姫は第1期と第2期に分けられる。
共通したメンバーは南こうせつのみで、通常、かぐや姫と言えば、伊勢正三と山田パンダがメンバーだった第2期を指す。

この曲は第2期の最初のアルバム「はじめまして」のラストに収められた。
作詞は伊勢正三、作曲は南こうせつである。

このアルバムが出たのは1972年4月で、この3ヶ月前の1月に吉田拓郎が「結婚しようよ」を出し、大ヒットさせている。
浅間山荘事件が起きたのが、その1ヶ月後の2月。
さだまさしのいたグレープや、NSPがデビューしたのは、翌年の1973年である。

1972年は、フォークが社会的な歌から個人的な歌に変わった、その節目だったと言えるだろう。

このアルバムをざっと眺めてみても、学生らしい哲学的命題と恋愛の物語が入り混じる。
このアルバムは、学生運動の終焉に沿った、大学生の意識の変化とリンクしていた。

ちなみに、このアルバムをプロデュースしたのは吉田拓郎である。
オリコン45位、5万枚のヒットとなり、彼らは多くの支持を得た。
翌年、彼らは「神田川」でオリコン1位を獲得する。

リリース: 
1972年

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