あさりよしとお - まんがサイエンス

7月 14 2013

子供から大人まで、さまざまな「なぜ」を理解するための最短コースとして、この本を、このシリーズを、ぜひお勧めしておきたい。

特に好奇心旺盛な子供がいる家庭においては、絶対に全巻常備すべきマンガである。

学習マンガは、当然のことながら、理論が理解でき、科学センスを持つ者でないと描けない。
間違いを描くわけにはいかないから、綿密な取材や学習が必要だし、内容が正しいかどうかを確認する作業も必要となる。
編集者がサポートしてくれるとしても、漫画家の負担としては相当のものだろう。

そして、理論が正しく描ければいいかというと、そうではなく、それなりに面白く描けなければ、そして分かりやすく噛み砕けなければ、読んでもらえない。

漫画家の負担が大きい一方で、一般の商業漫画のように大ヒットは狙えない。
いくら科学に迫る探究心が支持してくれても、子供は血沸き肉踊るような冒険の方がいいに決まっている。

だから、普通の漫画家は学習マンガを選ばない。
ましてや、商業マンガで一定の成功を収めている漫画家なら、学習マンガは描かないだろう。

その例外があさり氏である。

あさり氏の絵は、一見毒が薄く、あっさりしたタッチが読みやすい。
逆に言えば、個性が薄いのだが、持ち前のセンスの良さもあって、古くなりにくい。
そしてユニークなことに、理論的な説明が大変巧い。
学習マンガに最適な人選であり、同時に、彼には科学を愛する気持ちが強かった。

おそらく彼自身、学研の科学で育ったくちである。
だからこそ、この素晴らしいマンガが描けた。

まんがサイエンスは、この8月に14巻目が出るそうだ。
20年以上にわたって彼はこの仕事を続けてくれている。

リリース: 
1987年

enlightened私も好き♪/嫌い」への投票は、ユーザー登録なしでもできるようになっています。
ただし、トップページのように、本文の一部しか表示されていない場所では投票できません。
タイトルもしくは「この続きを読む」をクリックして、全文を表示させてから投票してください。
投票は、実際に視聴したことのある作品に対してのみ行うようにしてください。
ユーザー登録なしでの投票は、通常、約24時間後に反映されます。