石田敦子 - アニメがお仕事!
Submitted by ちゅん
7月
15
2013
文字通り、アニメ業界を舞台に、双子の姉弟の主人公がアニメーターを目指す物語。
二人は無事アニメーターの卵となるも、好きな事と仕事として求められる事の違いに戸惑い、悪戦苦闘する。
アニメーションの基本知識と共に、アニメ業界の厳しい部分、黒い部分もかなり正直に描かれており、アニメ好きには勉強になると同時に、結構苦い作品かもしれない。
物語の中で、様々な葛藤が出てくる。
描きたいものが上手く描けない。
表現したいことがあるのに、周囲の同意が得られない。
とても尊敬できない人が、自分よりも上手く業界を渡り歩いている。
会社が倒産し、給料が入らなくなる。
いずれも夢見ていただけの時には見えなかった現実だろう。
こうした現実の壁を乗り越えるのは、夢見がちな純粋な人ほど難しいことだろう。
作者の石田は、漫画家になる前、実際にアニメーターだった。
彼女の絵はアニメの影響が大きい。
動作の描写がとても滑らかで、手先指先の表情が豊か。
ペンが踊っていそうな軽やかなタッチがいい。
リリース:
2004年