はちみつぱい - 塀の上で

9月 24 2013

空は未だ群青色の朝
外はそぼ降る鈍色の雨

彼らは、都市の香りと、独特の土臭さを併せ持つ、あの時代にしか存在できない、とても不思議なロックバンドだった。

彼らは最初、あがた森魚のバックバンドだった。
だから音楽的にも、ロックではなく、フォークの延長線上にあった。
それが次第に、単独でライブをやるようになり、岡林信康や西岡恭蔵のレコーディングにも参加するようになる。

1973年にアルバム「センチメンタル通り」でレコードデビュー。
「塀の上で」はその最初の曲である。

このアルバムを聴くと、当時の東京には野原や土手の香りがまだ多く残っていたのだと、改めて思う。
牧歌的な東京を強く感じるのは、武川雅寛のヴァイオリンと駒沢裕城のペダルスティールによるところも大きい。

独特の音楽性に好意的なレコードレビューも出たが、結局、レコード発売から1年後、74年に解散となる。
原因は、鈴木慶一と他のメンバーとの間に溝が出来ていたことだと言われる。
と同時に、音楽だけでは飯が食えない状況が、彼らを追い立てていた。

その後鈴木は、メンバーのうち5人でムーンライダースを結成し、飯が食えるバンドを本格的に目指し、独自の音楽性を作り上げていく。

1988年、1日限りの再結成コンサートを開催し、はちみつぱいは「完全に解散」を宣言した。

リリース: 
1973年

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ユーザー ちゅん の写真

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たまたま見つけたページ。

はちみつぱいに関する当時の貴重な情報が沢山集められている。

はちみつぱい


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